【書評】みんなDENSOが教えてくれた

みんなDENSOが教えてくれた ? 「55項目」の見える化が結果を出すリーダーを育てる

DENSOの元社員が書いた、DENSO流のリーダーの育て方、仕事の仕方の本。
読んでいて面白いなと思ったのは、

1.仕事を設計するという考え方
 「仕事」自体も設計する必要があると書かれています。(この辺りは理工系の会社らしい)
 設計とは、仕事の目的・目標を定めること。目的・目標が定まったら、それに向けての道筋(納期、方法)を考えること。
 目的・目標の例として、「納期優先」、「精度優先」が書かれていますが、私が関係した仕事でも、上役は「絶対に○○日にリリースする」という納期優先だったのに、実際の開発を行ったメンバーは、精度を優先したため、納期に間に合わず、その商品自体がなくなったというケースがありました。
 また、道筋を考えるというのも、新人社員を指導するときに、わかりやすい言葉ではないかと思います。
2.「フロー」と「ストック」の考え方
「フロー」は処理(仕事)の流れです。では、「ストック」は何か。財産です。本書では「マニュアル」、「業務システム」、「人財」をお金で買えない無形資産としています。
仕事を行ううえでは、「フロー」を行うが、常に「ストック」を貯蓄していく意識が必要である。それが、「フローの仕事」を永続的にレベルアップしていく。
3.Be(あるべき姿)とDo(とるべき行動)を混同するな
 これも当たり前といえば当たり前ですが、往々にして、仕事の場で「あるべき姿」と「とるべき行動」がごちゃ混ぜになっている。
 たとえば、販売の管理がずさんで、仕入れた商品をどこに販売したのかわからなくなる会社が「販売管理システム」を導入する場合、
あるべき姿である、「販売情報の管理がきちんと行える」について、イメージできていなかったり、基準があいまいなまま、システムだけを導入しても効果は出ません。
 システムは導入するだけでは、何の意味もなく、きちんと導入の目的、ゴールなどを設定してから導入すべきです。

そのほか、
「リーダーは課題対応と問題解決の二つの視点が必要」
「必達目標と希望目標」
など、いろいろ勉強になりました。

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